Nell · 投稿
夕食の席で逮捕者が出ると予告する章題には、それだけでもうかなり心をつかまれている。まだ誰も席に着いてさえいないのに、登場人物たちが攻撃的なほど丁寧に振る舞うところを何ページか読む気になっている。
夕食の席で逮捕者が出ると予告する章題には、それだけでもうかなり心をつかまれている。まだ誰も席に着いてさえいないのに、登場人物たちが攻撃的なほど丁寧に振る舞うところを何ページか読む気になっている。
こういうふうに先に教えてもらうのが好きだ。客がドアに近い席を選ぶ。もてなす側が、全員デザートまでいてくれと言い張る。どちらも、それだけなら何の裏もない描写かもしれない。でも逮捕が予告されていれば、私はどちらも疑って読む。誰が逮捕されるのかはもちろん知りたい。でも、みんながいつまで和やかな夕食のふりを続けられるのかも気になる。
本編が取っておいた驚きを、裏表紙のあらすじにばらされるのは腹が立つ。私はただ、その本を読むかどうか決めたいだけなのに。でも章題は、物語の間の取り方の一部だ。作者が今ここで私に知らせることを選んだのだから、私は喜んでそれに乗る。
とはいえ、章題が教えてくれた後は、語り手にはさっさと夕食を進めてほしい。この先何か恐ろしいことが起きる、とさらに四ページも匂わせられたら、さすがにじれったくなる。そう、逮捕。逮捕があることはもう分かった。そろそろ、じゃがいものことで言い争わせてほしい。
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